2025年度から新設された国の補助金制度を中心に、新築やリフォームを検討中の方へ向けて、各種支援制度の概要やメリットをご紹介します。特に省エネ性能が高い住宅やエコ設備を導入する計画がある場合、国が提供する補助制度をうまく活用することで大きな費用軽減効果が期待できます。ぜひ最後までご覧ください。
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1. 子育てグリーン住宅支援事業(新築住宅向け)
2025年度創設の新制度。「高い省エネ性能を持つ新築住宅の取得」を支援するための補助金です。
従来にも「グリーン住宅ポイント制度」など類似の支援策がありましたが、2025年度にスタートする子育てグリーン住宅支援事業は、補助金額が過去最大規模になっている点が特徴です。以下のような住宅を新築する場合に受け取れる補助金となっています。
- GX志向型住宅(ZEH水準を大きく上回る高性能・再生可能エネルギー活用住宅)
- 長期優良住宅
- ZEH水準住宅
GX志向型住宅とは?
再生可能エネルギーをフル活用し、高断熱や省エネ設備を徹底することで、環境負荷を極めて低く抑える住宅を指します。太陽光や蓄電システム、断熱等級の更なる上積みなど、ZEH以上の性能を目標にした先進的な住まいをイメージすると分かりやすいでしょう。
補助金額の目安
住宅の区分 | 補助金額 |
---|---|
GX志向型住宅 | 1戸あたり160万円 |
長期優良住宅 | 1戸あたり80万円(建替えの場合100万円) |
ZEH水準住宅 | 1戸あたり40万円(建替えの場合60万円) |
注意点として、長期優良住宅・ZEH水準住宅の補助金は子育て世帯(18歳未満の子どもがいる世帯)または若者夫婦世帯(夫婦のいずれかが39歳以下)のみに限定されます。一方で、GX志向型住宅は世帯属性に関係なく、どなたでも補助対象となるのが大きな魅力です。
申請条件
- 国に登録された「住宅省エネ支援事業者」を通じて契約・申請する
- 着工時期:2024年11月22日以降に基礎工事後の工程に着手
- 長期優良住宅・ZEH水準住宅の場合は子育て世帯または若者夫婦世帯
- 建物性能を証明する書類(認定通知書やBELS評価書など)が必要
補助金は事業者が代理で申請し、交付決定後に事業者へ一旦振り込まれます。その後、契約内容に基づいて施主(住宅取得者)に還元される仕組みです。2025年3月中旬より事業者による交付申請の受付開始が予定されているため、該当しそうな方は早めに施工会社と相談しておきましょう。
申請期間・スケジュール
2024年11月22日以降に着工した新築住宅が補助対象です。予算には上限があり、先着順での受付となるため、申請はお早めに。事業公式サイト(子育てグリーン住宅支援事業 公式サイト)などで最新の受付状況を確認してください。
併用可否:本事業の補助金と環境省のZEH補助金は重複利用不可ですが、自治体の補助金(例:東京都のゼロエミ住宅補助)とは併用できる場合があります。また、蓄電池を導入する場合は「DRに対応したリソース導入拡大支援事業(仮称)」と併用して、蓄電システム費用の1/3以内の追加補助を受けることも可能です。
2. 戸建住宅ZEH化等支援事業(ZEH補助金)
環境省・経産省・国交省が連携して推進するZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及促進制度。省エネ・創エネによるエネルギー収支「正味ゼロ」を目指す住宅が対象です。
こちらは毎年公募が行われている補助金で、例年4~5月頃から予算に達するまで先着順で受付が行われます。2030年までに新築住宅平均でZEH化を目指すという政策目標の一環で、施主にとっても建物の快適性や光熱費削減というメリットが大きい制度です。
補助金額
住宅の区分 | 補助金額 |
---|---|
ZEH | 55万円/戸 |
ZEH+ | 90万円/戸 |
さらに蓄電システムの導入で最大20万円/台、HEMS等の高度エネルギーマネジメント導入で追加2万円など、各種加算があります。
例えばZEHの場合、55万円+蓄電20万円=最大75万円程度まで補助を受けられるケースがあります。
ZEH+の場合は90万円+蓄電20万円+エネマネ2万円=最大112万円が目安です。
申請条件・注意点
対象となる住宅は断熱等性能等級5以上かつエネルギー消費量を20%以上削減(ZEH+では25%以上削減)できることが基本。太陽光発電などの創エネシステムも必須です。また本補助金は世帯条件なしで誰でも利用可能ですが、子育てグリーン住宅支援事業との重複利用は不可となっています。
申請の流れ
- ZEHビルダー(登録事業者)を選定し、工事請負契約を結ぶ
- ビルダーがオンラインで申請手続きを代行
- 交付決定後に着工し、完工報告を提出
- 国からビルダーへ補助金が交付→施主へ還元
年度によって公募時期や要件が変わるため、着工前に申請手続きを進めることが大切です。2025年度は4月以降に募集開始予定なので、ZEH化を考えている場合は年度初めの段階で早めに準備しましょう。
3. 高効率給湯器導入補助(給湯省エネ2025事業)
経済産業省が主導する「高効率給湯器」を設置する際の支援策。新築・リフォーム・賃貸住宅まで幅広く対象になります。
昨今のエネルギー価格高騰への対策と、家庭部門のCO₂排出量削減を同時に進める目的で設立された制度です。エコキュートやハイブリッド給湯器、エネファームといった省エネ給湯設備を導入すると、補助金が支給されます。補助額は機種によって細かく設定されていますが、以下に主な目安を示します。
機器種別 | 補助金額(1台あたり) |
---|---|
エコキュート | 6~13万円 |
ハイブリッド給湯器 | 8~15万円 |
エネファーム(家庭用燃料電池) | 16~20万円 |
寒冷地などで「蓄熱暖房機」「電気温水器」など旧式機器を撤去する場合、撤去1台につき4~8万円の加算補助があり、大幅に支援額が増えるケースもあります。
例:エネファーム(C要件対応機種)設置+蓄熱暖房機撤去1台→20万円+8万円=28万円補助
申請条件・ポイント
- 世帯属性や所得制限などは一切なし
- 「給湯省エネ事業者」により施工・申請されること
- 工事着手日が2024年11月22日以降(令和6年11月22日以降)
- 補助対象製品リストに掲載された機器を採用
- 申請時に「工事前の現況写真」を提出
新築の場合も採用機器が該当すれば補助を受けられます。すでに住んでいる方の場合はリフォームや機器交換時も対象です。申し込みは工事着工前に行う必要があるので、導入予定があれば着工前に忘れず相談しましょう。
申請期間・流れ
2025年より交付申請受付が開始予定で、予算枠に達するまで先着順です。高効率給湯器の設置需要は非常に高いため、年度の早い段階で締め切られる可能性も考えられます。必ず工事前に登録事業者へ依頼し、オンライン申請を行ってください。
4. 併用可否や注意点
最重要ポイント:前述の「子育てグリーン住宅支援事業」と「ZEH補助金」は、いずれか一方のみしか利用できません。
一方で、自治体の補助金や経済産業省が実施する蓄電池補助とは併用可能な場合もあります。また、高効率給湯器導入補助(給湯省エネ2025事業)は、子育てグリーン住宅支援事業やZEH補助金と同時利用すること自体は制限されていないケースが多いですが、細かな要件や申請時期の重なりに注意が必要です。必ず担当の施工業者と相談しながら進めましょう。
特に蓄電池の設置補助は別枠で設定されており、ZEH・ZEH+住宅やGX志向型住宅であっても、経済産業省の「DR対応リソース導入拡大支援事業(仮称)」を活用することで、追加の補助を得られる可能性があります。
まとめると……
子育てグリーン住宅支援事業とZEH補助金は併用不可ですが、いずれかを利用した上で自治体の補助金や高効率給湯器導入補助と組み合わせることは可能。事業ごとの公募要件や予算執行状況をこまめにチェックし、最大限メリットを引き出すように計画しよう。
5. まとめ・関連リンク
省エネ性能の高い住宅を新築・取得する際に、国から受けられる3つの主な補助制度をご紹介しました。2025年度は特に注目度が高い「子育てグリーン住宅支援事業」や従来から実施されている「戸建住宅ZEH化等支援事業」「高効率給湯器導入補助」の活用を検討してみてください。
いずれの制度も着工前・工事前に申請手続きや事業者との契約が必要になるため、スケジュール管理が重要です。年度当初は申請が殺到して予算が早期枯渇する可能性もあるので、確実に補助を受けるためには早めの準備がポイントとなります。
最後に、各事業の公式情報へのリンクをまとめておきます。最新情報は随時更新されるため、必ず下記の公式サイトや管轄省庁の発表資料を確認してください。
- 国土交通省 公式サイト:https://MLIT.GO.JP
- 子育てグリーン住宅支援事業 公式サイト:https://KOSODATE-GREEN.MLIT.GO.JP
- ZEHポータルサイト(資源エネルギー庁):https://www.enecho.meti.go.jp(※ZEHビルダー一覧・実績情報)
- 給湯省エネ2025事業 ポータルサイト:年度によりURLが変更される可能性あり。最新情報は「住宅省エネ2025キャンペーン」関連ページで要確認。
本記事が、これからのマイホームづくりや省エネリフォームの計画に役立つことを願っています。補助金を賢く活用して、快適でお得、そして環境にやさしい住まいを手に入れましょう!